ポータブル電源を防災目的で選んでいると、
「3,000Whでも停電が長引いたら足りないのでは?」
「もっと容量を増やせるモデルはない?」
という疑問が出てきます。
そこで注目したいのが、Jackery ポータブル電源 3600 Plusです。Jackery公式サイト
容量は3,584Wh。
定格出力3,000W、瞬間最大6,000Wという高出力に加え、3600 Plus最大の特徴といえるのが容量を後から増やせる拡張性。
専用拡張バッテリーを最大5台追加することで、単体3,584Whから最大21.5kWhまで拡張できます。
さらにJackery充電コネクターを使用して3600 Plusを2台並列接続すると、最大4,000Wの定格出力や200V家電にも対応。
拡張バッテリーを組み合わせれば、システム全体で最大約43kWhまで拡張できます。
ここまでくると、キャンプ用のポータブル電源というより、
「停電時にも普段に近い生活を維持するための家庭用防災電源」
という位置付けに近くなります。
この記事では、3600 Plusの容量・出力・重量・充電性能・拡張性を詳しく解説。
前回紹介した3000 Newとの違いについても比較していきます。
Jackery 3600 Plusの主な特徴(ポイント)は、
- 容量3,584Wh
- 定格出力3,000W
- 瞬間最大6,000W
- 重量約35kg
- リン酸鉄リチウムイオン電池
- 約6,000回の充放電サイクル
- UPS切り替え10ms以内
- AC充電約3時間
- 最大5台の拡張バッテリーに対応
- 単体システムで最大21.5kWhまで容量拡張可能
- 2台並列接続で最大4,000W・200V出力に対応
です。
3000 Newも十分に大容量でしたが、3600 Plusでは「必要に応じて後から容量を増やせる」という大きな違いがあります。Jackery公式サイト
Jackery 3600 Plusとは?

3600 Plusは、Jackeryが家庭の停電対策を強く意識して開発した大容量ポータブル電源です。
基本スペックを確認してみましょう。
| 項目 | Jackery 3600 Plus |
|---|---|
| 容量 | 3,584Wh |
| 定格出力 | 3,000W |
| 瞬間最大出力 | 6,000W |
| 重量 | 約35kg |
| サイズ | 385×309×491mm |
| バッテリー | リン酸鉄リチウムイオン |
| サイクル数 | 約6,000回 |
| UPS | 10ms以内 |
| AC充電 | 約3時間 |
| 拡張バッテリー | 最大5台 |
| 最大容量 | 約21.5kWh |
| 保証 | 3年+2年無償延長 |
Jackeryから提供された比較表でも、
3,584Wh・35kg・6,000サイクル・UPS 10ms
となっていました。
3,000Whクラスでありながら、約6,000回の充放電サイクルに対応している点にも注目です。
→「Jackeryとは?ポータブル電源の特徴・評判・選ばれる理由を徹底解説」
「Jackeryというメーカーやポータブル電源全体の特徴はこちらの記事で詳しく紹介しています。」Jackery公式サイト
3,584Whはどのくらい使える?

3600 Plusの容量は3,584Wh。
3000 Newの3,072Whより512Wh多くなっています。
Jackery公式が掲載している使用目安では、
| 使用機器 | 使用目安 |
|---|---|
| スマートフォン(29W) | 約130回 |
| パソコン(80W) | 約38回 |
| 電気ケトル(850W) | 約3.6時間 |
| 電子レンジ(960~1,160W) | 約2.6時間 |
| 炊飯器(330W) | 約7.5時間 |
| 冷蔵庫(55W) | 約50時間 |
となっています。
実際の使用時間は機器の動作状況や気温、変換効率などによって変わります。
それでも3,584Whあることで、
スマートフォンだけを充電するという使い方ではなく、
冷蔵庫を動かしながら照明や通信機器も使用する
といった、停電時の生活を想定しやすくなります。Jackery公式サイト
定格3,000Wで複数の家電を使える
3600 Plusの定格出力は3,000W。
瞬間最大出力は6,000Wです。
電子レンジ
電気ケトル
炊飯器
冷蔵庫
テレビ
ドライヤー
エアコン
など、家庭にある多くの家電が使用候補になります。
重要なのは、
「高出力家電を1台使える」だけではない
というところです。
定格3,000Wの範囲内なら、冷蔵庫や照明などを動かしながら別の家電を使うことも考えられます。
停電時に家族で生活することを想定すると、この余裕は大きなメリットです。Jackery公式サイト
最大21.5kWhまで容量を増やせる

3600 Plus最大の特徴が拡張性です。
専用の「Jackery Battery Pack 3600 Plus」は1台あたり3,584Wh。
3600 Plus本体には最大5台まで接続できます。
つまり、
本体のみ
3,584Wh
↓
拡張バッテリー1台
7,168Wh
↓
拡張バッテリー2台
10,752Wh
↓
拡張バッテリー5台
21,504Wh
まで容量を増やせます。
最初から最大容量にする必要はありません。
まず本体だけ購入して、
「もっと容量が必要」
となったときに拡張することもできます。
ここが3000 Newとの大きな違いです。Jackery公式サイト
2台接続なら約43kWhまで拡張可能

さらに3600 Plusには、もう一段上の使い方があります。
別売りのJackery充電コネクターを使用すると、3600 Plusを2台並列接続できます。
これによって、
定格出力 最大4,000W
さらに、
200V出力
にも対応します。
それぞれの3600 Plusに最大5台の拡張バッテリーを接続すると、システム全体では最大約43kWhまで容量を増やせます。
このレベルになると、
「キャンプで電気を使う」
というより、
家庭そのものを停電から守る
という使い方になってきます。
200V家電まで視野に入るため、家庭用防災電源としての可能性が一気に広がります。Jackery公式サイト
約6,000回の長寿命バッテリー

3600 Plusはリン酸鉄リチウムイオン電池を採用しています。
Jackery公式では、
約6,000回の充放電後も初期容量の70%以上を維持
するとしています。
3000 Newは約4,000回でした。
それに対して3600 Plusは約6,000回です。
毎日使うような運用でも長期間使用できる設計なので、
普段は家庭用電源として使用
↓
電気料金や用途に合わせて充放電
↓
停電時にはバックアップ電源
という日常利用も考えやすくなっています。
「防災用だから押し入れに入れっぱなし」という使い方だけではありません。Jackery公式サイト
UPSは10ms以内
3600 PlusにはUPS機能も搭載されています。
停電を検知すると10ms以内でバッテリー給電へ切り替わります。
例えば、
Wi-Fiルーター
冷蔵庫
照明
パソコン周辺機器
などを普段から接続しておけば、突然停電しても電力供給を継続しやすくなります。
3000 NewのUPS切り替えは20ms以内。
3600 Plusでは10ms以内なので、この部分も性能が向上しています。
ただし、オンラインUPSのような完全な無瞬断電源とは異なります。
極めてシビアな電源管理を必要とする機器については、使用機器側の仕様も確認してください。
ACコンセントなら約3時間で充電
3,584Whもの容量がありますが、家庭用ACコンセントから約3時間で充電できます。
さらにJackery公式では、
AC+ソーラーによるハイブリッド充電なら最速約1.8時間
という充電方法も案内されています。
大容量モデルでは、
「容量が大きい=充電に一日かかる」
となってしまうと使い勝手が悪くなります。
数時間で満充電できるのであれば、
台風が近づいている
大雪の予報が出た
停電リスクが高まっている
というときに急いで充電しておくこともできます。Jackery公式サイト
ソーラー充電にも対応
3600 Plusはソーラーパネルからの充電にも対応しています。
Jackery公式では800W入力時で約6.5時間が目安です。
もちろん実際の発電量は、
天候
季節
気温
太陽の角度
パネルの設置環境
などによって変化します。
それでも防災用途では、
「蓄えた電気を使う」だけでなく「新しく電気を作る」
という手段を持てることが重要です。
3,584Whを使い切っても、日中にソーラー充電できれば停電の長期化にも対応しやすくなります。Jackery公式サイト
35kgでも移動しやすい工夫

3600 Plusの重量は約35kgです。
ここは大きなデメリットにも見えます。
3000 New:27kg
3600 Plus:35kg
なので、さらに約8kg重くなります。
ただし3600 Plusには、キャスターと伸縮ハンドルが搭載されています。
旅行用スーツケースのように引いて移動できるため、35kgを毎回持ち上げる必要はありません。
これは非常に重要です。
大容量モデルでは、
「何kgあるか」
だけでなく、
「どうやって移動させるか」
も使いやすさを左右します。
一方、階段での移動や車への積み下ろしでは35kgの重量を感じるでしょう。
頻繁に車載する用途なら、3000 Newや2000 Newの方が扱いやすい可能性があります。
長期保管を考えた機能もある
防災用ポータブル電源では、
「買ったけれど半年以上使わなかった」
ということも珍しくありません。
3600 Plusでは、長期保管時の自然放電を抑える独自技術も採用されています。
Jackeryは、保管時の自己放電を抑えることで、いざというときに電力を確保しやすい設計として紹介しています。
とはいえ、完全に放置してよいという意味ではありません。
防災用品として使うなら、定期的に残量や動作状態を確認しておくことをおすすめします。Jackery公式サイト
車中泊より家庭防災向き?

もちろん3600 Plusを車中泊やキャンプで使用することもできます。
3,584Whあれば、
ポータブル冷蔵庫
電気毛布
電子レンジ
炊飯器
電気ケトル
ドライヤー
ノートパソコン
スマートフォン
などを余裕を持って使用できます。
しかし本体重量は約35kg。
そのため、
「毎週キャンプへ持っていく」
という用途では、少々大きすぎると感じる人もいるでしょう。
3600 Plusの特徴を最大限活かせるのは、
家庭に置いて普段から使用し、必要に応じて移動する
というスタイルです。
キャンプ・車中泊をメインにするなら、1000~2000Whクラス。
家庭防災まで本格的に考えるなら3600 Plus。
という選び方もできます。Jackery公式サイト
3000 Newと3600 Plusを比較

では前回紹介した3000 Newと比較してみましょう。
| 項目 | 3000 New | 3600 Plus |
|---|---|---|
| 容量 | 3,072Wh | 3,584Wh |
| 定格出力 | 3,000W | 3,000W |
| 瞬間最大出力 | 6,000W | 6,000W |
| 重量 | 27kg | 35kg |
| サイクル数 | 4,000回 | 6,000回 |
| UPS | 20ms | 10ms |
| 容量拡張 | ― | 最大21.5kWh |
| キャスター | ― | 搭載 |
容量差は512Wh。
定格出力はどちらも3,000Wです。
そのため、
単純な容量・出力だけなら、3000 Newでもかなり強力
です。
3600 Plusの本当の強みは、
6,000サイクル
10ms UPS
容量拡張
キャスター
2台並列接続
といった部分です。
→「Jackery 3000 Newを徹底解説|2000 Newと比較」
「容量拡張が不要で、できるだけ軽い3,000Whクラスを探している方は3000 Newも比較してみてください。」Jackery公式サイト
3000 Newがおすすめの人
3000 Newがおすすめなのは、
重量をできるだけ抑えたい
拡張バッテリーは必要ない
3,072Whあれば十分
キャンプ・車中泊にも持っていきたい
定格3,000Wが欲しい
という人です。
3600 Plusより約8kg軽いため、車への積み下ろしを考えるなら大きな違いになります。
3600 Plusがおすすめの人
一方、3600 Plusがおすすめなのは、
家庭の停電対策を重視する
将来容量を増やしたい
停電が数日続くケースまで考えたい
長寿命モデルが欲しい
キャスター付きがいい
200V家電も視野に入れたい
家庭用バックアップ電源として本格的に使いたい
という人です。
特に、
「今は3,584Whで十分だけど、将来的にはもっと容量が欲しくなるかもしれない」
という人に拡張性は大きなメリットです。Jackery公式サイト
3600 Plusのデメリット・注意点
約35kgと重い
キャスターがあるとはいえ、本体重量は35kgです。
階段や車への積み下ろしでは簡単に扱える重量ではありません。
キャンプだけならオーバースペックになりやすい
スマートフォンやポータブル冷蔵庫、照明程度しか使わないのであれば、3,584Whは必要ない可能性があります。
拡張すると設置スペースが必要
最大21.5kWhまで増やせるのは魅力ですが、拡張バッテリーが増えれば当然設置スペースも必要です。
購入前に置き場所まで考えておきましょう。
200V出力には別売り機器が必要
3600 Plus単体でそのまま200V家電を使用できるわけではありません。
2台の3600 Plusと別売りのJackery充電コネクターなど、対応する構成が必要です。Jackery公式サイト
Jackeryの大容量モデルを選ぶなら?
これまで紹介してきたモデルを並べると、違いがかなり分かりやすくなります。
| モデル | 容量 | 定格出力 | 重量 | サイクル |
|---|---|---|---|---|
| 1000 New V3 | 1,024Wh | 1,500W | 10.6kg | 6,000回 |
| 1500 New | 1,536Wh | 2,000W | 14.5kg | 6,000回 |
| 2000 New | 2,042Wh | 2,200W | 17.9kg | 4,000回 |
| 3000 New | 3,072Wh | 3,000W | 27kg | 4,000回 |
| 3600 Plus | 3,584Wh | 3,000W | 35kg | 6,000回 |
容量が増えるほど良いわけではありません。
持ち運びを優先するのか。
車中泊で連泊したいのか。
家庭の停電対策まで考えるのか。
将来的な容量拡張が必要なのか。
この4つを考えると、自分に必要なモデルが見えてきます。Jackery公式サイト
まとめ|3600 Plusは拡張できる家庭防災電源
Jackery 3600 Plusは、
3,584Wh
定格3,000W
瞬間最大6,000W
約35kg
約6,000サイクル
UPS 10ms以内
という大容量ポータブル電源です。
しかし、3600 Plusの魅力は数字だけではありません。
専用拡張バッテリーを追加すれば、最大約21.5kWh。
さらに2台を並列接続するシステムでは、最大4,000W・200V出力にも対応し、最大約43kWhまで拡張できます。
3000 Newと比べると8kg重くなりますが、キャスターと伸縮ハンドルを備えているため、平坦な場所では移動しやすくなっています。
選び方を簡単にまとめるなら、
軽さと3,000W出力のバランス → 3000 New
家庭防災・長寿命・容量拡張 → 3600 Plus
です。
キャンプ用として考えるとオーバースペックになる人もいるでしょう。
一方、
「停電しても冷蔵庫やエアコン、調理家電などをできるだけ普段どおり使いたい」
という人にとっては、3600 Plusの大容量と拡張性が大きな安心材料になります。
Jackeryシリーズの中でも、アウトドア用ポータブル電源から家庭用バックアップ電源へ一歩踏み込んだモデルといえるでしょう。


