ポータブル電源をキャンプや車中泊だけでなく、本格的な停電対策にも使いたい。
そんな人が気になってくるのが、3,000Whクラスの大容量モデルです。
今回紹介するJackery ポータブル電源 3000 Newは、容量3,072Wh・定格出力3,000Wを備えた大型ポータブル電源。
前回紹介した2000 Newの2,042Whから、容量は一気に1,030Wh増加します。
さらに定格出力も2,200Wから3,000Wへアップ。
冷蔵庫や照明といった生活家電だけでなく、電子レンジや電気ケトル、エアコンなど消費電力の大きな家電まで視野に入ってきます。
一方で気になるのが、
「3,000Whも本当に必要?」
「27kgもあるけど持ち運べる?」
「2000 Newで十分では?」
というところでしょう。
この記事では、3000 Newのスペックや実際に使える家電、充電性能、防災での使い方を詳しく解説。
さらに2000 Newとの違いまで比較していきます。
Jackery 3000 Newの注目ポイントは、
- 容量3,072Wh
- 定格出力3,000W
- 瞬間最大6,000W
- 重量約27kg
- サイズ416×325×305mm
- リン酸鉄リチウムイオン電池
- 約4,000回の充放電サイクル
- UPS切り替え20ms以内
- AC充電なら約2.5時間で満充電
- 2000 Newより1,030Wh大容量
というところです。
1000 New V3や1500 Newでは「アウトドアでも使いやすいポータブル電源」という印象が強かったですが、3000 Newになると、
「家庭の非常用電源としても本格的に使う」
という方向性がかなり強くなります。Jackery公式サイト
Jackery 3000 Newとは?

3000 Newは、Jackeryの3,000Whクラスに位置する大容量ポータブル電源です。
主要スペックを確認してみましょう。
| 項目 | Jackery 3000 New |
|---|---|
| 容量 | 3,072Wh |
| 定格出力 | 3,000W |
| 瞬間最大出力 | 6,000W |
| 重量 | 約27kg |
| サイズ | 416×325×305mm |
| バッテリー | リン酸鉄リチウムイオン |
| サイクル数 | 約4,000回 |
| UPS | 20ms以内 |
| AC充電 | 0→80% 約1.9時間 |
| 満充電 | 約2.5時間 |
| 保証 | 5年間 |
3,072Whという容量だけでなく、定格3,000Wという高出力も大きな特徴です。
JackeryはCTB(Cell-to-Body)構造を採用し、電池セルを本体構造へ組み込むことで大容量化と小型化を両立しています。
3,000Whクラスになると大型化は避けられませんが、できるだけ設置スペースを抑える工夫がされています。Jackery公式サイト
「Jackeryの特徴やポータブル電源全体についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。」
3,072Whはどのくらい使える?

3,072Whと言われても、数字だけでは分かりにくいですよね。
Jackery公式が掲載している使用時間の目安を見ると、3000 Newでは次のような使い方が想定されています。
| 使用機器 | Jackery公式の目安 |
|---|---|
| 冷蔵庫(55W) | 約45時間 |
| 電気毛布(55W) | 約30時間 |
| テレビ(60W) | 約30時間 |
| エアコン(960W) | 約15時間 |
| 車載冷蔵庫(60W) | 冷蔵 約96時間 |
| スマートフォン(29W) | 約108回 |
| パソコン(80W) | 約36回 |
※実際の稼働時間は機器、使用環境、気温、電力変換効率などによって変化します。
ここまでくると、
「スマホを何回充電できるか」
よりも、
「停電時に生活家電をどのくらい維持できるか」
という考え方の方が重要になってきます。
特に冷蔵庫を長時間維持できるのは、防災用途では大きなポイントでしょう。
定格3,000Wで高出力家電も使いやすい

3000 Newは、
定格出力3,000W
に対応しています。
瞬間最大出力は6,000Wです。
Jackery公式では、
冷蔵庫
電子レンジ
電気ケトル
炊飯器
テレビ
エアコン
などの使用例が紹介されています。
例えば公式の目安では、
電子レンジ(960~1,160W):約2時間
電気ケトル(850W):約3時間
炊飯器(330W):約6時間
となっています。
もちろん、電子レンジを2時間連続で使用するという意味ではありません。
実際には数分ずつ使用することが多いため、停電時でもかなりの回数を使用できると考えられます。
そして定格3,000Wあることで、単体の家電だけではなく、
複数の家電を同時に使用しやすい
のも3000 Newの特徴です。Jackery公式サイト
エアコンまで使えるのが大きな違い

3000 Newで特に注目したいのがエアコンです。
Jackery公式の検証では、960Wのエアコンを約15時間使用できるという目安が掲載されています。
ただし、この数字には条件があります。
公式テストでは、
室温30℃
冷房25℃
風量3
21㎡の部屋
という条件で検証されています。
エアコンは常に960Wを消費し続けるわけではなく、室温や設定温度、機種によって消費電力が大きく変わります。
そのため、
「どんなエアコンでも15時間使える」
という意味ではありません。
それでも、3,000Whクラスになると停電時の冷房まで現実的な選択肢に入ってくる点は、1000~2000Whクラスとの大きな違いです。
27kgはやはり重い

3000 Newの重量は約27kgです。
ここは購入前にしっかり考えたいポイントです。
これまで紹介したモデルと比べてみます。Jackery公式サイト
| モデル | 容量 | 重量 |
|---|---|---|
| 1000 New V3 | 1,024Wh | 10.6kg |
| 1500 New | 1,536Wh | 14.5kg |
| 2000 New | 2,042Wh | 17.9kg |
| 3000 New | 3,072Wh | 27kg |
2000 Newから3000 Newへ容量を上げると、重量は約9.1kg増加します。
ここはかなり大きな差です。
3000 Newは、
「必要なときに片手でサッと持ち出すポータブル電源」
というより、
「自宅や車などを中心に据え置いて使う大容量電源」
と考えた方がよいでしょう。
Jackeryでは3000 Newと組み合わせられる折りたたみ式キャリーカートも用意されています。
頻繁に移動させるのであれば、こうした運搬手段も考えておきたいところです。Jackery公式サイト
約4,000回使える長寿命バッテリー
3000 Newにはリン酸鉄リチウムイオン電池が採用されています。
Jackery提供スペック表では、充放電サイクル数は約4,000回。
2000 Newと同じです。
毎日1回充放電するという単純計算なら10年以上に相当する回数。
大容量モデルは防災用として購入して、
「ずっと物置に置いたまま」となりがちです。
しかし長寿命バッテリーなら、
普段は家庭で使用
↓
キャンプ・車中泊でも使用
↓
停電時には非常用電源
という使い方もしやすくなります。
防災用品を日常生活でも使う「フェーズフリー」という考え方とも相性のよいモデルです。Jackery公式サイト
3,072Whでも約2.5時間で満充電

3,000Whを超える容量になると、
「充電だけで半日くらいかかるのでは?」
と思うかもしれません。
しかし3000 Newは、家庭用ACコンセントから、
0→80%:約1.9時間
満充電:約2.5時間
で充電できます。
容量を考えるとかなり速い充電速度です。
台風や大雪などが予想され、
「停電に備えて今日中に満充電しておきたい」
という場合にも使いやすいでしょう。Jackery公式サイト
ソーラーパネルを組み合わせるメリット
3000 Newはソーラーパネルとの組み合わせにも対応しています。
大容量ポータブル電源では、
「使い切った後、どうやって電力を補充するか」
が重要になります。
1~2時間程度の停電なら、本体に蓄えた電気だけで対応できる可能性があります。
しかし停電が長期化すると、3,072Whあってもいつかはなくなります。
そこでソーラーパネルがあれば、天候などの条件はあるものの、日中に電力を補充できます。
Jackeryでは3000 NewとSolarSaga 200Wを組み合わせたセットも販売しています。
防災目的なら、本体だけでなく「電気を作る手段」までセットで考えるのがおすすめです。Jackery公式サイト
車中泊ではかなり余裕のある容量
3000 Newを車中泊に使うこともできます。
ポータブル冷蔵庫
電気毛布
照明
ノートPC
スマートフォン
電気ケトル
炊飯器
ドライヤー
などを使っても、2,000Whクラスより余裕があります。
Jackery公式では60Wの車載冷蔵庫について、
冷凍:約42時間
冷蔵:約96時間
という使用目安を掲載しています。
数日間の車中泊をする人には心強い容量です。
ただし問題は27kgという重量。
頻繁に車から降ろすのであれば、2000 Newの17.9kgとの差はかなり大きく感じるでしょう。
3000 Newを車中泊用にするなら、車載したまま使用するスタイルとの相性がよさそうです。Jackery公式サイト
防災用として3000 Newが本領を発揮

3000 Newを最も活かしやすい用途のひとつが防災です。
停電時に必要になるのは、
スマートフォン
照明
Wi-Fiルーター
だけではありません。
停電が長くなれば、
冷蔵庫
テレビ
扇風機
電気毛布
調理家電
エアコン
まで使いたくなります。
3,072Wh・3,000Wになると、
最低限の電力を確保する段階から、停電中の生活をできるだけ維持する段階へ一歩進みます。
特に夏場の停電では、エアコンや冷蔵庫へ給電できることが大きなメリットになります。Jackery公式サイト
UPS機能にも対応
3000 NewにはUPS機能とパススルー機能が搭載されています。
Jackery公式では、停電発生時に20ms以内でバッテリー給電へ切り替わるとしています。
普段から、
冷蔵庫
照明
通信機器
などにつないでおき、停電したら3000 Newから電力を供給するという使い方ができます。
ただしJackery自身も注意書きを出しており、これは0msで切り替わるオンラインUPSではありません。
そのため、無瞬断を要求するデータサーバーやワークステーションなどへの使用は想定されていません。
「UPS対応=あらゆる精密機器に使える」と考えないよう注意しましょう。Jackery公式サイト
2000 Newと3000 Newを比較

では、前回紹介した2000 Newと比べてみましょう。
| 項目 | 2000 New | 3000 New |
|---|---|---|
| 容量 | 2,042Wh | 3,072Wh |
| 定格出力 | 2,200W | 3,000W |
| 重量 | 17.9kg | 27kg |
| サイズ | 335×264×292mm | 416×325×305mm |
| サイクル数 | 4,000回 | 4,000回 |
| UPS | 20ms | 20ms |
容量差は1,030Wh。
これはかなり大きな差です。
出力も800W増えます。
一方、重量は、
17.9kg → 27kg
と約9.1kg増えます。
つまり3000 Newを選ぶかどうかは、
「+1,030Whの容量と+800Wの出力のために、+9.1kgを許容できるか」
で考えると分かりやすいでしょう。
「27kgは重すぎるという方は、約17.9kgの2000 Newも比較してみてください。」Jackery公式サイト
2000 Newが向いている人
2000 Newが向いているのは、
1~2泊程度の車中泊が中心
持ち運ぶ機会が多い
2,000Wh程度あれば十分
できるだけ重量を抑えたい
高出力家電もある程度使いたい
という人です。
特に約17.9kgという重量は、3000 Newと比べると大きなメリットになります。Jackery公式サイト
3000 Newが向いている人
3000 Newが向いているのは、
防災を重視する
停電時に冷蔵庫を長時間使いたい
エアコンも使用したい
複数の家電を同時に使いたい
数日間の車中泊をする
家庭用バックアップ電源として使いたい
重量より容量を優先したい
という人です。
キャンプ専用として考えるとオーバースペックになるケースもあります。
一方、
「アウトドアでも使うけれど、購入する最大の理由は防災」という人には、3,000Whクラスを選ぶ意味が出てきます。Jackery公式サイト
3000 Newのデメリット・注意点
約27kgと重い
最大のデメリットです。
大容量化とのトレードオフですが、階段での移動や頻繁な積み下ろしには向きません。
使い方によっては容量を持て余す
スマートフォンや照明、ポータブル冷蔵庫程度しか使わないのであれば、3,072Whは必要ない可能性があります。
1000 New V3・1500 New・2000 Newも比較した方がよいでしょう。
置き場所を考える必要がある
本体サイズは416×325×305mm。
購入前に、
「自宅のどこへ置くか」
「車のどこへ積むか」
まで考えておいた方が安心です。Jackery公式サイト
Jackeryの容量別に選ぶなら?
ここまで紹介してきた主要モデルを並べると、選び方がかなり分かりやすくなります。
| モデル | 容量 | 定格出力 | 重量 |
|---|---|---|---|
| 1000 New V3 | 1,024Wh | 1,500W | 10.6kg |
| 1500 New | 1,536Wh | 2,000W | 14.5kg |
| 2000 New | 2,042Wh | 2,200W | 17.9kg |
| 3000 New | 3,072Wh | 3,000W | 27kg |
こうして見るとJackeryは、
約1,000Wh → 約1,500Wh → 約2,000Wh → 約3,000Wh
と用途に合わせて段階的に選べます。
「大きいほどいい」のではありません。
重要なのは、必要な容量と、自分が実際に運べる重量のバランスです。Jackery公式サイト
まとめ|3000 Newは防災を重視する人に注目
Jackery 3000 Newは、
3,072Wh
定格3,000W
瞬間最大6,000W
約27kg
約4,000サイクル
という本格的な大容量ポータブル電源です。
2000 Newと比べると容量は1,030Wh増加。
定格出力も800W高くなります。
その代わり、重量は約9.1kg増えます。
キャンプや1泊程度の車中泊だけなら、1000 New V3や1500 New、2000 Newの方が扱いやすいケースもあるでしょう。
3000 Newが真価を発揮するのは、
長期の車中泊や家庭の停電対策まで考える場合です。
冷蔵庫や照明だけでなく、電子レンジ・電気ケトル・エアコンなども視野に入れられる3,000W出力。
そして、それらを長時間動かせる3,072Wh。
「停電したとき最低限しのげればいい」ではなく、
「停電しても、できるだけ普段に近い生活を維持したい」
という人が検討したいモデルです。



